2022
07.15

未来志向電子書籍カンパニー ㈱GREEP代表取締役の不定期ブログ Vol.2

Report

◆◇◆独断偏見的近未来予測編◆◇◆

今年5月に「㈱GREEP代表取締役の不定期ブログ Vol.1」が掲載されてから早1か月半。不定期って言ってるんだからVol.2なんていつでもいいじゃん、って思っていたんですが。

視線が刺さる、痛い。
何となく、そろそろ書かないといけないタイミングなんだと気付かされました。

美人広報さんに「テーマはどうするんですか?」と尋ねたら、「価値ある電子書籍とは何か」というご返答で。

「価値ある電子書籍」かどうかは分かりませんが、今回のテーマは、「次世代の電子書籍をどう考えるか」ということにします。

広報氏

冒頭文が非常に穏やかで、我らの代表代表取締役のお言葉とは思えないような異世界感覚。

実際のところ、
「不定期とか言ってる時点で及び腰過ぎですよねー」
「代表なんだからむしろ日記レベルの頻度で!」

「ならテーマ出せよー」
「書けというなら書く内容を提案するもんじゃないのかよー」

いちゃもんのようなやり取りが発生しておりました。

とはいえ、電子書籍やデジタルコンテンツ制作事業に関して話題が尽きないのは事実。

MTGやちょっとした会話で電子書籍について語るのと異なり、文章としてきちんと纏めるとなると構えてしまいがちですが、いざとなれば、知識&未来への展望で満ち満ちた脳内です、代表。

言葉遣いは独特ですが、何歩も先を見ている人のお言葉として、広報氏も真面目にお聞きしましたとも。

それでは以下、代表節ぶしをお楽しみください。
そして、次世代の電子書籍にご一緒に思いを馳せて頂ければ嬉しいです。

■1■今の電子書籍ってどうなの?

まず、私自身が現在の電子書籍市場について思っているのは、「極めて未成熟な産業だな」ということです。

コミックの電子書籍の仕様であるフィックス型、GREEPで受託しているようなリフロー型の仕様、どちらにしても、元のデータはDTPで作成された紙書籍のデータです。

URL表記から直接ホームページにジャンプしたり、キーワードでの本文検索や文字サイズを変更したりなど電子書籍ならではの機能はありますが、ほとんどの部分は紙書籍の焼き直しです。
(弊社は紙書籍を綺麗なソースコード、見易いレイアウトのEPUB3にすることが得意な会社です)

言い方に語弊があったかもしれませんが、「焼き直し」が悪いという訳ではありません。
これはこれで、新しいメディアとして価値のあるものです。レコードがCDに、VHSがDVDになったのと同じような進化です。

ただ、これらの「進化」は音楽が高音質音楽、映像が高画質映像になったもので、音楽を聴く、映像を観る、ということ以外に何か大きな機能が追加されたり、別の効用が加えられたりした訳ではありませんでした。
現在の電子書籍はまさに、レコードがCDになった「進化」と同じようなものではないでしょうか?
文字は文字、漫画は漫画、レシピはレシピ、ほとんど紙書籍の「焼き直し」です。

ホログラムが出てくるわけでも、匂いが感じられるわけでもなく、紙書籍と大きく違わないのが今の電子書籍です。

■2■電子書籍は新しいメディアと呼べるか? 紙書籍の焼き直しの先があるハズ!?

電子書籍を改めて定義する為にWikipediaを調べてみました。
「電子書籍とは、紙ではなく電子的に記録され、画面で読む本や雑誌をいう。」
公式(?)でも電子書籍=紙書籍の焼き直し、なんですね。

広報氏

Wikipediaの該当ページにあるように、「この記事には複数の問題があります。改善やノートページでの議論にご協力ください。」とのことなので、定義自体が人により、立場により、電子書籍との関わり方により異なるのかもしれませんね。

「定義」という以上明確に限定されていなければならないのですが、人によって「電子書籍」の解釈が異なるのだとしたら、その現象自体が、「未成熟」と思われる一因なのかもしれません。

あくまでも独断と偏見(というか希望的観測)ですが、後述の図のような形で、電子書籍は進化するのではないかと考えています。

大きく分けて、2方向。
EPUB3.Xなのか4.Xなのかは別として、仕様や機能はどんどん充実していきます。要するに出来る事は多くなりますし、メディア(画像、音声、動画)と連携したり、見せ方がリッチ化したりなど、紙書籍との違いが大きくなっていきます。静的コンテンツから完全に動的コンテンツへと言うべきでしょうか。これが垂直の進化とします。

もう一つの進化の軸は、マーケットです。電子書籍のシェアが着々と高まっていくと(相対的に紙書籍のシェアが縮小すると考えられます)、いずれ書籍=電子書籍と認識される時代になります。

また、現在の電子書籍は厳密にはレンタルで、読者に保有の概念がありません。しかし、最近流行(?)のNFTと電子書籍の絡みで言われているように、価値と保有の概念が加わってくるでしょう。

価値の源泉は供給の制限でもあります。所有の考え方が加わると、再販売すなわち中古市場なんかも出来てくるんじゃないでしょうか?

価格設定の自由度も大きく変わります。このタイミングまでくると、現在のような紙書籍のビジネスモデルは変化せざるを得なくなってきます。
例として、トーハンとメディアドゥの資本提携を挙げさせて頂きましょう。

一見双方の株式の持ち合いのようですが、実際はメディアドゥがトーハンに影響力を持とうとしているように感じられました。
下は、何年後か分かりませんが(10年くらいかなぁ)、私代表取締役が「こうなる」と考えている電子書籍業界の図です。

電子書籍の近未来図(勇往邁進バージョン)
柳瀬代表による電子書籍の近未来図【勇往邁進バージョン】

希望的観測を含んでいるとはいえ、現在の電子書籍業界を見渡しての予測なので、確信に近い気持ちでもあります。
10年後を迎えたときに、動的コンテンツの担い手として先陣を切っていられるように、常にスタッフとの意見交換を大事にしながらこれからも進んでいこうと思っています。
GREEPはもっともっと楽しくワクワクする電子書籍業界が来る時に備え、着実に成長していこうと考えています。

それでは次回は、、、口達者な広報さんの口撃前に発信していきたいと思います(目標)。

広報氏

毎日制作部と一緒にいる広報氏としては(代表はTOKYOなので)、手前味噌ながら部のスタッフをもれなく尊敬してるんですよね、よくもまぁ、これだけ煩雑な作業を☆彡美麗な電子書籍に昇華させる☆彡ものだと。

なので、価値ある電子書籍=シングルソース、各端末表示に耐えうるデザインとレイアウト…のような感じで、「紙書籍を電子版にした際、いかに違和感がないか」「ユーザーが自然に受け入れてくれる読み心地か」の方に比重がかかるのです。

日々の作業としてはそれが一つの正解だと思います。
今一般的に受け入れられている「電子書籍」という形態の中で、最高峰であること。

しかし同時に、今回代表からブログにして頂いたように、「コンテンツそのものの成長や変化」を見据え見越して業界内に身を置き、時に強い口調に聞こえても主張をする必要があると切に感じ、別の切り口から「価値ある電子書籍」のヒントを頂きたく、今回のテーマと致しました。

・・・案の定というか安定の、というか。
言葉に忖度や装飾がないので、ドストレートでブログ原稿をくださいまして。

これでも相当まろやかな口当たりになるよう、調味した次第です。
もちろん、代表の代表らしさは前面に押し出しつつ。


それでは、「時代を先走り過ぎた」我らが代表の不定期ブログ。
次回もギリギリラインをギリギリアウト気味で書いて頂きたいと思います(笑)

・・・或いは・・・穏やかなスタッフとの会談型にすれば平和なブログになるのだろうか。


今回もお読み頂き有難うございました!

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