2022
07.26

外字の映り方に差はあれど、表現の幅は狭めなくてもいいんじゃないかな【1.まだ着手直後なので漢字愛を熱弁してるだけ】

Intelligence

漢検(日本漢字能力検定)準1級や1級ともなると、出題範囲の漢字が3,000~6,000字になります。
2級の出題範囲が2,136字なので、準1級と2級の差はそんなに大きくもないかなぁ…なんて印象を持ちがちですが、出題範囲数の差そのものより、気を付けなければならないのが2級は「すべての常用漢字を理解し」と記載されているのに対して、準1級と1級は「常用漢字を含めて」と記載されているところだと思います。

国語(現代文)が好き、読書が趣味、新聞を読む習慣が身に付いているよ…!等々、漢字に触れる機会は、自分で閉じてしまわなければいくらでもありますよね。

硬い文章だけが文字との触れ合いではないので、ビジュアル重視のコンテンツから専門用語を知ったり、コミックの作者が使う独特の言い回しが何よりの教材になったりすることもたくさんあります。

本題とズレるので長々とした解説は避けますが(広報氏は、すぐに話題が逸れてゆく口から生まれたタイプのコミック大好きミドルエイジ)、自分の体内で細胞たちがこんなにも頑張っているんだ!!と勉強になり、そのお陰でテストの点数が上がったとかで大変話題になったコミックがあり、今も人気が続いているものもあるくらい。

このように、一般書や新聞等きっちり系の読み物なのかエンタメ系コンテンツなのかは別として、自分がアンテナを張っていれば言葉や漢字、或いは色々な記号等も含めて目に入り頭に入り、いつの間にか使えるようになっていたり、使いこなせるように勉強したり努力したりするものです。

ところが・・・「常用漢字を含めて」と書かれている漢検準1級、1級の場合は対策問題集にも実際の試験問題にも、「日常生活の中で見かける」漢字のなんと少ないことか。

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縁/開かる/黙す
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└あら、馴染み深い漢字も(準)1級で出題されてるじゃないですか
と思いきや、今度は「表外読み」・・・ですって・・・( •᷄ὤ•᷅) 

----読み方---
よすが(よりどころ、ゆかりの意)/はだかる(立ち開かる(たちはだかる)/もだす(見過ごす、沈黙するの意)
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常用漢字が含まれていても、読み方が一筋縄じゃいかない、と。
「表外字」「表外読み(音訓)」「環境(機種)依存文字」等と呼ばれる、「常用漢字表以外」の漢字たち。

これから広報氏が検証してゆくのは(・・・あ、しまった。また結果を出す前に記事化していることを暴露してしまいましたが)、漢字のみならず、記号を含めた外字を、画像化せず、文字コードで埋め込むこともせずそのままの文字や記号として電子書籍に表示できないだろうか、というところなので、決して「漢字」だけにこだわっているわけではないんですが。

漢字というのが最も身近でお伝えしやすいかなと思った次第です。
使用頻度が少なければ表現方法も少なくていいのか、限られていいのか、という問題について。

この10年で電子書籍という言葉が生活に馴染み、作り手の技術が大きく飛躍し、市場と販路は海外を参考に、または海外の助けを借りながら広がりを見せています。
では、端末だって、いつまでも「あれが表示できない、これも駄目」とは限らないのではないか、実は外字だから表示できないと思い込んでいるだけで、端末側がいつの間にか表示できるようになっているのかも…と、生来の能天気さ前向きさで希望を見出し、検証しようと思い至ったわけです。

IMEパッドから外字を検索

IMEパッドから外字を検索するだけでも調べごたえ充分
不可思議な漢字がある一方、普段使いしているものもあり、これが外字なのかと驚きます



ただ、充分気を付けなければならないのは、最新の端末や更新されたアプリならば表示されるよ、という結果だけを見てしまうことですよね。
広報氏、スマートフォンの物持ちで顕著なんですが、気に入って使っているものはガチ壊れしないと変えないんです。周囲から結構色々言われるんですが、古いと、、、

同じように、何年も前に発売された端末を使っているユーザーがいる、という可能性を大事に進めていきたいと思います。
新しい端末(やアプリ)で映ればいい、ではなく、可能な限り「誰にとっても便利なように」作っていくことが重要です。

そんなわけで、今、縦書き横書き、どの端末では外字が映るとか映らないとか色々と試している最中なんです。
先に漢検の話からスタートしたのは、表示されるものとされないもののイメージが湧きやすかったら有難いなと思ったもので。

使用頻度が極端に少ない漢字は表示するための機能を実装する必要がない、代替文字(時に略字とか)で良い、コード入力で充分、またはそれでも映らないなら画像にせよ!と結論付けてしまうと、これ以上発展のしようもないのでちょっと粘ってみようかと思います。
だって漢字楽しいんだもーん

特に人名となると、膨大な数の漢字、そして組み合わせがあります。
以前テレビ番組で、「渡辺」さんの書き方組み合わせ方が50種類を超える表記になるとやっていたような・・・

なぜそんなにも一つの意味を示す漢字が増えたのか、本家分家説やら書き間違い説やら色々とありますが、必要に応じて、またはプライドや人間関係の複雑な理由により誰かが作り、書き続けて、使い続けてきたから今も残っているのではないかしら、と思うと、「表示できないです」で済ませてしまうのは早合点な気がします、「紙に比べて電子は表現の幅が狭い」と言われる一因にもなってしまいそう…なのも、ちょっと悔しいですし(笑)
(*広報氏は紙/電子分け隔てなく大好きですよ、念のため申しておきますと)


言葉は書くのも話すのも時代と共に大きくも小さくも変わっていくので、昔使っていて今使っていない言葉に固執するのは危険な一面もあるかもしれません。

特に日本語は、その複雑さ、文法的にも使用する文字数と種類的にも、習得が困難な言語の部類に入ります。
ハイコンテクストなのでなおのこと、単純に漢字の数云々だけでは説明しきれない面倒くささ、、、じゃない、繊細さも持ち合わせています。

そう思うと、使用する漢字を限定して、誰もが覚えやすいもの、使いやすいもの、間違いなく読み書きができ、意思疎通に間違いないものが生き残っていくのは当たり前なのかもしれないとも思いますが。

「びゃん」と「たいと」

ここまでくると、何も言えないよ・・・の例。
何がしたいんだろう、な58画と84画。
読み方は「びゃん」と「たいと」

ずっと見ていると蠢きを感じます((;゚ρ゚))

それでも!それでも!(多分)幾度となく漢字廃止論に晒されてもなお負けず、私たちの日々を豊かな言葉で彩ってくれているわけですから、「テキストで表示しない方向で丸く収めましょう」の前に、表示できる方法を模索したいと思うわけです。

・・・ここまで国語ラブ、日本語大好き感を醸し出しておいてなんなんですが、、、正直、なんで自分は横書き検証からスタートしなかったのかなぁと遠くを見ながら今、考えています。
だってねぇ、HTMLベースなのに、電子書籍。

何を思ったか縦書きで実験用電子書籍を作り始めて、検証資料レベルとはいえ、ちょっとこまごまとした調整必要じゃん、、、とか、独り言ちておりますが、決して嫌なわけじゃないですよ、縦書きだろうと横書きだろうと、愛すべき検証材料にして次のステップへの足がかりとなるものですから。

最近スタートしたばかりの実験なので、第1回は、いつも以上に広報氏の趣味のみで突っ走った自覚があります。
電子書籍における外字表現はどこまで進化しているのか、という本質に迫る前に、「漢字楽しーーー」に終始してしまった。

音声検証、画像検証、そして外字検証。面白がってあちらこちらに手を出しているので、今後の目標は各検証と記事の続きに深みを出すことです。

こんなふうに言葉や文字を題材に記事を書き始めると、例えば「あなたにとって読みやすい文章とはどんなものですか?」とか、「好きな文豪文士は誰ですか?」とか、そういったやり取りをしたくなってしまうので、本日はここまでにしておきます。

一般的に「売れている」日本文学と、日本文学専攻の学生が好む文学は異なるとか、面白そうな話題が転がっているので、そういう研究もしたいなぁ…(ボソリ)

お読み頂いて有難うございました(#^.^#)

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